繋がる音 /n/+母音 an apple は アン・アップルではありません

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    音声にスペースは無い

    早速ですが an end をどう読みますか?

     

    恐らく「アン・エンド」 とスペースで区切ってそれぞれの単語を読んでしまうと思います。が、スペースを除いてみると anendですから、読み方は「d」となります。

    d」のように文字のサイズを変えたり、アルファベット交じりで表記したのは理由があります。

     

    そもそも英語の音をカタカナ表記するには無理があるので、なるべく近い音を表現するために努力したものです。

     

    「アネンド」と書いてしまうとそのまま平坦に読んでしまい、英語から離れた音となってしまいますので危険です。

     

    カタカナ英語脱却の鍵

    いつまでもカタカナに頼っていては、英語を正しく発音することはほぼ不可能に近いので発音記号を読めるようになることがとても重要です。

    また、音節を理解することも発音記号を読めるのと同じくらい大切です。音節について記事を書く予定なので、少しお待ちくださいねm(__)m

    それではなぜ「d」と変わるのか、その過程を詳しく説明します。

     

    an endを音節ごと1マスに入れます

    スペル an end
    発音記号 ən ɛnd

    ※音節とは音の塊のことで、anもendも1音節語なので1マス1語となります。
    ※ストレスの乗る部分はサイズを大きくしています。

     

    スペースを除く/n/と/ɛ/が繋がり、音節の区分が変わります。

    スペル a nend
    発音記号 ə nd

    赤色を付けた部分が繋がったのが分かりますか?

    最初はアン・エンドのように2つに区切ると思っていた部分が の部分が繋がってアネンドとなるわけです。

     

    発音記号を正しく読む練習をしましょう

    の部分が繋がるから「d」と表記した理由が分かったと思いますが、次はそれぞれの発音記号を正しく読めるかどうかチェックしていきましょう。

     

    以下の表に敢えてカタカナ記載を追加しましたが、一番重要なのは発音記号です。

    スペル a nend
    発音記号 ə nd
    カタカナ d

    /ə/(曖昧母音)の発音

    ※スペル”a”に対する発音記号は曖昧母音/ə/です。/ə/はを弱く速く曖昧にアと発音しましょう。まともに「ア」と発音すると音的に別物なりますし、リズムも崩れるので正しく発音してください。

    /nɛ/の発音とストレス

    ※anの/n/がend側のマスに移動して/nɛ/と変化しました。これが繋がる音です。元々/ɛ/にストレスが乗っており、/nɛ/となってもここにストレスが乗ります。ストレスが乗る部分は声量を大きく力強く発音します。

    ※/ɛ/は日本語の「エ」よりやや縦に広い口を開ける「エ」ですが微妙な違いなのでそこまで意識する必要もありません。/n/と繋げて普通に/nɛ/=「ネ」と発音していただいて大丈夫です。

    /d/の発音

    ※語末の/d/は添えるように軽く発音します。日本語的に「ド」と発音すると音的に別物になるばかりか、リズムも崩れるので注意しましょう。

     

    冠詞と名詞を1塊で読む練習

    a, an, theなどの冠詞と名詞を1塊で読む練習を積むことで英語らしい発音に近づきます。例を挙げると an appleはアン・アップルではなく、「ポー」と読む。

    確かに単語数は2つあるのですが、これを2つとして読んでいてはいつまで経っても英語らしい発音にはならない、ということです。

    an end, an appleと音が繋がるパターンだけでなく a cat, a dogなど音が繋がらない場合も含めて2語を1語として考え、そのように読む癖を付けていきましょう。

    冠詞は曖昧母音/ə/だから基本的に弱形で読む

    a, an, theなどの冠詞を日本語的に「ア」「アン」「ザ」とはっきり発音しないようにすることも英語らしさを出す秘訣です。

     

    冠詞の発音記号を見てみると全て曖昧母音だと分かりますよね?

    スペル a an the
    発音記号 ə ən ðə

     

    曖昧母音は英語の母音の3割を占める音ですから、先ずは曖昧母音を正しく発音できるようになれば飛躍的に発音改善できる、ということになります。

     

    弱形ってどんな音?

    弱形とは、声量が弱く、速く、時に曖昧に聴こえる音です。つまりストレスの乗らない部分は全て弱形ということです。

    曖昧母音/ə/は常に弱形の母音なので、もちろんストレスは乗りません。だから、まともに「ア」と発音されることを避けるために本サイトでは小さい「ア」で表記します。

    ストレスをアクセントと呼ぶ場合もありますが、本サイトではストレスで統一したいと思います。

     

    【まとめ】

    日本語にa, an, theなど冠詞の概念がないので冠詞+名詞は分かり難い概念かと思いますが、先ずは音声的に1塊として発音する練習をすることによりリズム感が掴めます。

    つまり、「音声にスペースは無い」ということです。

    冠詞は「基本」弱形というのは、話者が強調したい場合に「強形」となることもあるからです。でも9割がた「冠詞=弱形」で大丈夫なので冠詞は曖昧に発音する練習をしてくださいね。

    英語の発音を改善するには口から「正しい」英語の音を「大量に」出すことです。

    一緒に頑張りましょう!

     

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