本レッスンは「スティーブ・ジョブズ伝説のスピーチ&プレゼン」を教材に発音矯正レッスンをしています。
この記事を書いてくださった受講生様のプロフィール
イニシャル | SEさん |
性別 | 女性 |
年代 | 50代 |
職業 | ナレーター |
もっと詳しいプロフィール | 記事下をご覧ください |
省略形「’ve」の発音をいかに軽くするかが分かりました
教材:「スティーブ・ジョブズ伝説のスピーチ&プレゼン」
今回は教材P.28の最初の二文「I’ve got a pocket right here」と「Now, this pockets been the one that your iPods gone in, traditionally」の音読をまずは確認していただきました。
「前回力み過ぎていた省略形の(‘ve)の発音が改善されていた」とElena先生から言っていただけて嬉しかったですし、もう一度丁寧に弱形の特徴と注意点(…‘veの/v/は上の歯を下唇の少し内側に軽く当て、聞こえるか聞こえないかくらいの音しか出さなくて良く、いち早くgotの/g/へ移行する)を説明してくださり、更に練習を繰り返したので「/v/→/g/への移行の俊敏さと音の軽さ」が理解出来ました。
次の「The iPod and the iPod mini fit great in there」に移り、宿題として出されていた2語間の音声変化の分析を確認していただきました。
最初のThe iPodのTheは母音の前で/ði/になるとわかっていたのに、/ðə/と書き間違えていたので修正しました。V(/i/)+Vの時は母音緩衝が起こるので/j/を加えてスムーズに繋ぐコツも復習出来ました。
またgreat in (C+V)の連結では、有声音に挟まれた/t/がFlapt化するので柔らかい/d/となり、発音記号「t̬」と表記することも再確認しました。Flap Tの特徴は「声量は小さく短い音で吐く息は弱い」という解説もわかりやすかったです。
SEさん
いつもレッスン受講と、感想文のご提出有難うございます。
毎回隣接する音素の間で起こる音声変化をご自身で考えて、ネイティブの音声と照合しながら検証をしていただいているので随分と理解が深まっていらっしゃるかと思います。
最初はロジックを理解したうえで、口が自動的に動くまで練習仕込んでいただきます。そうすると、新しいセンテンスを音読する際も無意識に口の筋肉が正しく動いてくれるようになります。
この練習の過程で語彙や文法も身に付くので一石二鳥ですね!
進行同化・逆行同化のロジックを学びました
さらにin there (C/n/+C/ð/)では/ð/→/n/の同化が起こり、ネイティブ音声でも/ð/が聞こえていませんでした。
それを踏まえ隣接する音素はn nで、/ɪn/ /nɛr/のような感じと捉えれば良いとのポイントがわかり音声認識もクリア出来ました。
このように、前の音素が後続の音素に影響を及ぼすために起こる音声変化を「進行同化」と呼び、後の音素が前の音素に影響を与えることによる音声変化を「逆行同化」という呼ぶことを学びました。
「進行同化」に関しての例文で、/t/が/n/に変わる現象も理解しました。
ネイティブ話者が無意識に音声変化させている発音方法は、非ネイティブの私たちにとってはテクニックとして学ばなければ音を捉えることも発音することも難しいです。ですが、どうしてそのような音に変化するのか、ロジックを分析すれば色んな法則が存在するので奥深いです。
「The iPod and the iPod mini fit great in there」という文の音読練習過程で改善できたことは以下の3つです。
①fit→fateに誤認識されたのは短母音の/ɪ/が「エ」に寄り過ぎているからでは?とご指摘をいただき改善できました。
②fitの/f/は語頭で強母音の前の子音なので強く発音し、息を持続させることを確認。
③great in→gradingになる原因は語末の/n/の舌先が上歯茎に接触していなかった為だと指摘を受けそれを改善。
これらの点に注意して次回までにこの一文が暗唱出来るよう練習します!
今日もありがとうございました。
同化には「進行同化」「逆行同化」「融合同化」という3種類がありますが、無意識でそのように発音している場合が多いと分かりましたね?
同化についてとても良く分かる動画をご紹介しますので、次回までに視聴し理解を深めておいてくださいね。
https://youtu.be/n9NkgW184Nw
Good luck✨
本レッスンで使った教材は「スティーブ・ジョブズ伝説のスピーチ&プレゼン」です。
生声CDと英語のスクリプトと対訳もついているので英語を学ぶ教材としてオススメです!