この記事を書いてくださった受講生様のプロフィール
イニシャル | SEさん |
性別 | 女性 |
年代 | 50代 |
職業 | ナレーター |
もっと詳しいプロフィール | 記事下をご覧ください |
聞こえない音に隠されている秘密があることを、まず知る!
発音矯正のレッスンは先ずDictationから始まります。
Dictationとは音声を聴き取り文字に起こす作業です。
冒頭の ”Thank you.”はクリアに聞き取れたものの、次でいきなり標準スピードの洗礼を浴びました。
“I’m honored to be with you today for your commencement from one of the finest Universities in the world.”
この文を 標準速度 (3回) → 75%の速度 (1回) → 50%の速度 (1回) と再生速度を落としながら
Dictationを行いましたが、聴き取れた内容は以下のとおりです。
“I’m a オーナー to be with the day few comentment for more fines University in the world.”
ここで聴き損じたNG語の発音確認をします。
NG語① honored /ˈɑː.nɚd/
NG語② commencement /kəˈmɛns.mənt/
NG語③ Universities /ˌjuː.nəˈvɝː.sə.t̬iz/
NG語① honorはオーナーではない!
スペルに惑わされないよう発音記号を読む習慣をつける。
原形 honor /ˈɑː.nɚ/ の/ˈɑː/ は口に指縦2本入るくらい開けなければなりません。
スペルから想像して思い込んでいた「オ―ナー」ではないということ。
その過去形 honored /ˈɑː.nɚd/ で語末の破裂音/d/は添えるだけであり、honored toと繋がると語末の破裂音/d/ + 語頭の破裂音/t/-破裂音 の場合、前の破裂音が脱落する、とわかりやすく説明してもらいました。脱落と言っても完全に音が消える場合もあれば、弱化したり、閉鎖する場合もあるので脱落の種類も様々です。
音読すると無意識に余計な音を出してしまう。
音を真似ることの難しさを痛感
ディクテーション時には聴こえていない音の存在を認識し、その原理を理解したはずなのに、
いざ音読すると、単語そのもの全部を発音しようとしてしまいスムーズに読めずつまずいてしまいます。
実践して初めてネイティブ音声を「真似る」ことの難しさを痛感しました。
そこでElena先生のアドバイスは、まず4語「I’m honored to」のみのゆっくり練習し、正確に発音できるようになってから次は6語「I’m honored to be with you」そして7語「I’m honored to be with you today」と徐々に語を増やしスピードをあげ…最後は1文を暗唱できるまで練習を重ねること!でした。
強形・弱形の確認、意味の塊で捉える習慣を付け、
音声と意味と紐づけることも大事!
発音記号や品詞、音節の数などを調べ見えてくる特徴(強形なのか弱形なのか、長母音なのか短母音なのかなど)
それぞれを理解することで棒読みだった文に抑揚が生まれリズム感を感じられる音読へと変わることができました。
似て非なる単語の意味! 語彙力の重要性!
NG語② commencement が commentment に聴こえた
commencement の意味は卒業式・大学の学位授与式 ですが、 commentment と聴こえたので
「コメントする」ことに関係してる単語かな…と。
そもそも commentment という単語はないですし comment /ˈkɑː.ment/ のストレスは第一音節に乗るので、
発音も違っています。 その後のページでもまず単語を知っているかどうかが鍵!であると実感しました。
NG③ Universities /jùnəvɝ́sətiz/ の語末 /z/ は伝わるように息と声を出す
NG③ Universities /jùnəvɝ́sətiz/ ディクテーションで語末の /z/ まで聞き取れていなかったことと、
その後の音声認識では語末の摩擦音 /z/ が欠けてしまうことがしばしば。
原因は次のセンテンスに意識が先走り、有声摩擦音に足りていなかった「声と息の量!」。
最後まで意識し音読しなければいけないことが課題になりました!