無声破裂音の有気音/t/と無気音/t/
今日は/t/の変種の一部を学びました。
一口に/t/といっても、基本の/t/以外に5種類もあります。
つまり、合計6種類も在りますが、そもそも基本の音って何?と思いますね。
/t/は「無声歯茎破裂音」という難しい名前がついています。
- ①舌先を歯茎に接触させて息が溜める(閉鎖)
- ②溜めた息を口から勢いよく吐く(破裂)、という二段階のプロセスが必要です。
- 息だけの「タッ」に近い音です。
- 破裂する前に閉鎖があるため「閉鎖音」とも呼ばれますが、息を吐く/t/は「破裂音」と呼ばれます。
キレの有る有気音/t/
破裂音/p/, /k/と同様に、破裂音/t/も語中の位置によって音にキレのあるものとないものがあります。
音節頭やストレスの乗る語中の/t/は息を吐く時に鋭くキレのある音になります。
これを基本の/t/と、このレッスンでは定めています。
キレの無い/t/ (無気音)
/s/の後の/t/や、ストレスの乗らない語中の/t/はキレの無い破裂音になります。
今日はsteak/steɪk/という単語で音声認識しました。
確かにかなり呼気が鋭い摩擦音の/s/の直後に、切れのある/t/を発音するエネルギーは残っていないですね。
/t/だから破裂はするけれど勢いをつけて発音させないため、キレがない音となります。
また、pat/pæt/など、音節末の/t/は文中に入ると破裂させず、息を吐かない/t/場合は閉鎖音(Stop T)となります。
ここでの注意点として、「単語末」と「音節末」の違いです。
語内に複数の音節がある場合の、音節末の/t/も閉鎖音になります。
子音の音を作る場所「調音点」を理解すると、発音する際の不安が無くなる
今日は/t/以外にも、/th/の出し方についてアドバイスをいただきました。
/th/は上と下の前歯に舌先を軽く挟んで発音する、と多くの人が習うと思いますが、わざわざ強調する必要がない場合は、
別に舌を挟まなくてもいいんです。
例えば “Give yourself a pat on the back” という文中の“the“は舌尖を歯茎に近づけて摩擦を一瞬起こせば/th/がでます。
この音は柔らかい/d/ (=Flap T)に似ているため、難しければ”ダ“を軽く発音しても通じるそうです。
但し、あくまでも代用なので、なるべく早めに正しく/ðə/を発音できるよう練習するようElena先生からアドバイスをいただきましたが、現状速く発音するのは難しいため、当面は柔らかい/d/で発音しようと思います。
/ð/は舌尖を歯茎に接近させて狭い空気の抜け道から無理やり息を押し出す音です。
まるで小さな穴が開いた風船から空気が漏れ続けているようなイメージです。
Flap T は舌尖で歯茎を軽く触れるので、音は似ているが舌の動きはまた違うそうです。
このあたりはまたおいおい教えていただこうと思います。
子音は調音点(音を作る場所)が唇だったり歯茎だったり口蓋だったりして、母音と比べて複雑ですね。
ですが、どこでどう音が作られるか理解すると、発音の時に不安がなくなる気がします。
子音チャートと顔の断面図で口の中のイラストを「目」で見て照合し、「耳」で音を聴いて、「口」で発音し、
五感をフルに活用しながら覚えていこうと思います。
本日もどうもありがとうございました!