ネイティブ感覚を身に付ける為に何をすればよいか?
いきなり答えから言ってしまいますが、それは正しい英語のリズムと正しい英語の発音で大量に音読することです。
最近は使える英語に焦点が当たっているので、音読をするのが良いと言われるようになりました。
でも、ちょっと待ってください。
もしあなたが「間違った英語のリズム」と「間違った英語の発音」で大量に音読しているとしたらそれは「伝わらない英語」を身に付けていることになってしまいます。
そんなことになっていないか、ご自身の学習方法を振り返ってみてくださいね。
もし我流で発音しているとしたら要注意です。
実は簡単な単語ほど落とし穴があります。特にカタカナで日常使いしている単語程要注意です。
例えば Sofa はどう読みますか?
多分、大部分の方が「ソファーでしょ? 簡単過ぎて笑ってしまうわ!」と思ったはずです。
本当にそれで大丈夫ですか?
通じる英語になっているかどうか、音声認識で確かめてみましょう。
以下のGoogle翻訳を開いて「言語を検出する」が「英語」になっていることを確認したら画面左下のマイクのアイコンをクリックして、ご自身が思っている「ソファー」と5回発音してみてください。
どんな文字が出てきましたか?
恐らく so far と認識されているのではないかと思います。
では、正しい発音はどんな音でしょうか?
Cambridge Dictionaryでネイティブ音声を聴いてみましょう。
いかがでしたか?
むしろ「ソウファ」と聴こえませんでしたか?
そうなんです、これが正しい発音なんです。 もしあなたが「ソファー」と言ったら殆どの場合通じないでしょう。
日本で学ぶ英語は忖度英語
いやいや私の英会話スクールの外国人講師は分かってくれましたよ、とおっしゃるかもしれませんが、実はそれも落とし穴の一つなんです。 日本人訛りの英語に慣れている外国人講師は間違った発音をしても先読みして理解しようとしてくれるので、何となく通じた気になってしまう、という事実があります。
私が意味するところの「通じる英語」というのは、日本語訛りの英語を汲み取ってくれない外国人と意思疎通ができるレベルの英語です。日本人的には「これくらい分かってよ~」と言いたいところですが、こんな簡単な単語でも、正しく発音しないと通じないんだ、ということを肌感覚でご理解いただきたいのです。
英語圏で生活されている方は「発音なんて関係ない、通じればいいんだよ」というような甘いことは言ってられないと、身に染みてお分かりになっていると思います。日本国内だけで英語を学ばれている方は残念ながら外国人講師がこちら(お客様)に対して忖度してくれている状況から脱することが難しいのでご自身で「本物の英語」を身に付ける努力をするしかありません。
発音記号を読めるようになったら鬼に金棒です
ちょっと、話しが横道に逸れましたが、Sofa の正しい発音は「ソウファ」だということです。
でもスペルだけ見ても読み方が分かりませんよね? そんな時のお助けマンが発音記号です。
Cambridge Dictionary を見ると /ˈsoʊ.fə/ と書いてありますが、これ読めますか?
多分、多くの方が読めないと思います。
それもそのハズ、日本の学校教育では発音記号の読み方を殆ど教えてくれないからです。
発音記号は口の形や声の出し方の指示書です。
これを見たら一発で正しい読み方が分かるのですから、発音記号が読める方がいいに決まってるじゃないですか?
まず、気を付けるべき点は音節の数です。
ピリオドのような小さい黒い点がありますね? これは「音節境界 」という音節の境界線です。
英語ではSyllable Breakと言います。
つまり /ˈsoʊ.fə/ は /ˈsoʊ/ と/fə/ に分ける事が出来るという意味です。
そして、/ˈsoʊ/ が第一音節、/fə/が第二音節ということになります。
音節というのは、音の節(フシ)と書きますのでつまり音の塊のことです。
2音節の単語の場合、音の塊が2個あるということになります。
では、強い音節と弱い音節を見分けることができますか?
それは「強勢記号」で見分ける事が可能です。
/ˈs/のように/s/の左上にアポストロフィのような記号が見えますね? これが強勢記号です。
つまり/ˈSoʊ/という音節を強く読みなさい、という指示です。
そうすると、強勢記号が付いていない方の音節/fə/は、弱く読むということになります。
分かりやすいように文字の大小で表現しました。
強形と弱形が、英語のリズム感を作ります
- 強い音節=強形
-
強形は大きい声で長めに発音
- 弱い音節=弱形
-
弱形は小さい声で短めに発音
/ˈsoʊ/ が強形なので大きい声で長めに「ソウ」と発音し、 /fə/は弱形なので小さい声で短めに「ファ」と発音します。
如何ですか? もう一度Google翻訳で音声認識してみてください。
今度はできたハズです。
ここまでが、発音記号から英語のリズムを読み取る記事でした。